我々を支えてくださる皆様へ!

大谷田就労支援センターの支援の考え方や普段の様子を載せていきます!

名もなき支援者連絡ノート 日記

2011年04月22日 ビジネスマナー

講習風景いつもお世話になります。新しく入られた皆さんも、ゆっくりと新しい環境に慣れてきています。初めてのことも多く、戸惑う部分も多いかもしれませんが、一つひとつ習得していただければと思います。

今回は就労移行支援事業の様子をお話しさせていただきます。

4月に入って直ぐに、全ての方を対象にビジネスマナー講座を開催しております。ビジネスマナーの内容としては、新社会人となる皆さんに、挨拶の仕方から、言葉遣い、身だしなみ、報告の仕方、指示の受け方など、働く上で基本的なことを、講義形式でロールプレイ(模擬訓練)を交えながら実施しています。

講習の場面では、分からないながらも一生懸命に考えて答えたり、ロールプレイで恥ずかしがりながらも真剣に取り組んでおられます。少しずつではありますが、戸惑いながら、間違えながらも成長している様子がうかがえます。ビジネスマナー自体が、今まで知らなかった内容ばかりなので、慣れない部分もありますが、一つひとつ憶えていっていただければと思っています。

このビジネスマナー講座を行うのには、以下のような考え方を持って取り組んでいます。会社であれ、施設であれ、働くためにはそれぞれのルールにご本人が合わせていくことも必要になります。働くために必要なものとして、「報告・連絡・相談ができる」「他人と交流できる」「作業を真似ることができる」「自分で選択することができる」「我慢ができる」などがあります。これらは全て一通り自分で完結しなければならないのではなく、必要なサポートを受けながら自身ができない部分をできるようになればよいのです。

これらの仕事上の基本的なスキルや自己管理の能力が、ビジネスマナー講座を通して育んでいっていただければと思います。ご本人たちなりの「働きたい」という気持ちを大切にしていただいて、足立区大谷田就労支援センターの中で必要なスキルを身に付け、社会の中で活かせればと考えております。もちろん簡単には習得できませんが、継続して取り組んでいくことによって、必ず成果はあらわれていきます。そんなご本人の成長をゆっくり見守ってください。

2011年04月14日 働くこと

ご連絡ありがとうございます。

そうですね。施設のパンフレットや短い実習期間ではなかなか「働くこと」の意味は分かりづらい部分も多いですよね。

我々のテーマとして、「障がいがあっても地域の中で働いていく」というものがあります。「働く」というと、一般企業での働き方などをイメージされ、うちの子に本当に仕事ができるのかな?と思われるかもしれませんが、足立区大谷田就労支援センターでは、一つの仕事を何人かで分業化することや、ご本人の理解度に合わせたマニュアルを提供するなどの工夫をして、個々人の状態や能力に併せて仕事をしていただいています。

どんなに小さな仕事でも「働くこと」を通して、ご本人に成長していただきたいと考えております。更には、「働くこと」を通して、ご本人がお客様や地域の人など様々な人と関わり、誰かと関わること、何かに貢献すること、お客様に喜ばれることなどによって、仕事の中に「やりがい」や「いきがい」を少しでも育んでいただければと思います。

どんな仕事に従事したとしても、障がいの程度に関わらず、できることを一つひとつ積み上げていくことで、ご自身も仕事ができているという実感が生まれ、色々な仕事を経験し、積み重ねていくことで、何年か先に何らかの成果として現れます。一人でできることが増えていけば、ご本人も楽しみが増えると思います。

もちろんご本人にも努力していただくことが必要になりますので、大変なこともあるかもしれません。これらのことが、生活の中で活かされ、ご本人なりの自立へと繋がればと願って支援をしています。すでに数名の方は、就職された方、自立生活をされた方などもいらっしゃいます。

我々も制度の不自由さの中、就労移行支援事業は2年間と限られた期間で、ご本人の能力を見極め、そして向上していくことの難しさも感じています。ご本人のペースで、ご本人に合った期間で関わることができればと、常々思います。また、ご本人が今までの学校生活の中で培ってきたものを大事にして、足立区大谷田就労支援センターで「働くこと」で、これからの社会生活の中で必要なことを身に付けていっていただければと思います。